タイトルのチケットホルダーを、「もちろん知ってます」といった方、あなたの答えは半分しか正解ではありません。

チケットホルダーって正確な定義が無いために、業者の都合のいいネーミング商法の犠牲者みたいなアイテムなんです。

それは野外ライブからはじまった?


チケットホルダーと呼ばれるものがいつごろ登場したかの記録は、もちろんありません。

ただ、チケットホルダーと呼ばれるいくつかのタイプのアイテム中では、やはり首からぶら下げるパスケースタイプが一番古いのではないでしょうか。

チケットコラム用_チケットホルダー


今では、セキュリティーのしっかりした会社や建物に入るときには必須となったぶら下げ式のパスケースですが、これは野外ライブでもやはり必須のアイテム。

今でこそ、チケットバンド(手首に巻くチケット)が主流となった野外ライブですが、昔はごく普通のチケットを作っていました。

しかし、普通のお札サイズのチケットでは、いくつかのステージを行き来する野外ライブの会場で、チケットの確認のためにそのつどポケットからチケットを出すのは面倒この上ないこと。
そこで、誰からともなくぶら下げ式のチケットケースが使われるようになりました。

このときに、どこかの会社が商標登録でもしてくれれば、チケットホルダーがこんなに紛らわしいアイテムにならずにすんだのですが、どこの会社も登録してくれなかったため、チケットホルダーという名称は、いろいろなアイテムにつけられていくこととなります。

チケットアルバム?いえいえチケットホルダーです


アイドルが、その特性を生かしてビジネスをする手法として、コンサート会場でのグッズ販売があります
この売り場で目にするものに、やはりチケットホルダーがあります。

こちらは、首からぶら下げるタイプのものと、名刺やはがきをまとめて収納するクリアアルバムタイプの2種類があるようで(もちろん、事務所の方針でいろいろですが)、クリアアルバムタイプのものも、なぜかチケットホルダーという呼び名で売っていることが多いようです。

このタイプがアイドルのグッズとして普及した背景には、ファンクラブで購入したチケットのデザインを、チケットぴあのような機械出力の定型とせずに、そのアイドルオリジナルにしたことが大きく影響しています。

会場ごとに違ったり、メンバーが持ち回りでデザインを担当したりと、チケットのデザイン自体に価値を持たせたため、ファンはそのチケットを記念に保管するようになり、そこからチケットホルダーと呼ばれるアルバムが、アイテムとして出現することとなります。

コーヒーショップにチケットホルダー?


皆さんは、回数券というものを見たことがありますか。

電子マネーが普及し、スマホアプリを使うことで現金決済ができるようになってからは、なかなか紙の回数券にはお目にかかれなくなりましたが、今でも回数券がよく使われている業界があります。

それが個店のコーヒーショップ(喫茶店)。

チェーン店ではなく個人経営のコーヒーショップが、コーヒーの回数券を発行するというのはよくある手法。

このとき、その回数券を常連さんがいつも持ち歩く不便を解消するために設置するのがチケットホルダーです。

チケットコラム用チケットホルダー2


レジ近くに設置してあり、わかりやすくいえば「スナックのボトルキープ」の回数券版といったところ。
※ボトルキープがわからない?

こちらも、専門の業者さんが「チケットホルダー」の名称でこの形の商品を作っているからややこしい。

話が通じていないのに成り立つ会話


以前耳にした会話でこのようなものがありました。

女子A 「私、チケットホルダーは手作りのを使っているの」
女子B  「私も」
女子A 「手作りなら、何枚でもチケットが入れられようにできるしね」
女子B 「私のお財布も入るようになっているの」

女子Aは、チケットを複数枚入れるといっているのでチケットアルバムのことを、女子Bは、お財布も入れられるといっているのでぶら下げ式のチケットホルダーのことを言っているようですね。
チケッアルバムにお財布を入れる人はいませんが、お互いが自分に都合のいいように解釈して話をしていれば、確かに成り立つ設定ではあります。

チケットホルダーという言葉は、なんとも罪作りですね。